特許出願・実用新案登録出願について

特許出願後に特許取得となれば、その発明内容を実施できるのは特許権者のみであり、侵害者の実施を阻止することができます。

その特許出願のためには、発明内容を言語化して特許明細書として記載する必要があります。例えば、創作した発明が椅子の場合、椅子の写真や図面だけでは足りず、どんな椅子なのか、その特徴を言葉で言い表す必要があります。通常、発明の特徴を最も理解しているのは発明者であるため、先ずは発明内容をじっくり伺います。

特許権者は、取得した特許発明を自身が実施しなくてもよく、特許製品の製造販売を他の企業などに委ねることができます。このために、両者間でライセンス契約を結びます。この場合、実施権者（ライセンシー）は、例えば特許に基づく優れた製品の製造販売が可能となり、特許権者（ライセンサー）は、実施権者（ライセンシー）から一定の報酬（ロイヤリティ）を受け取ることができます。

特許明細書は、出願日から１年６カ月経過後に特許庁により公開されるため、誰でもデータベースにアクセスして明細書を見られるようになります。公開により、これと同内容の発明について他者が特許などを取得することはできなくなります。

つまり、特許出願人自身が特許を取得できなかったとしても、ライバル企業を含めて他に誰もその発明については特許を取得できなくなります。